大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ツ)59号 判決

原判決が被上告人(原審被控訴人以下同じ)と訴外大竹新助との間に成立した本件土地の賃貸借契約が借地法第九条にいう「一時使用のため」のものであるかどうかを判断するに当り、認定説示した諸般の事実はその挙示する証拠を総合して優にこれを肯認することができ、右事実関係の下に右土地の賃貸借は臨時のバラツク建店舖の所有を目的とする一時使用のための賃貸借と判断したのは相当である。なるほど論旨のいう如く訴外大竹新助が本件地上に当初仮設建物を建設した昭和二十一年頃は資材不足のため新築建物については世上一般殆んどバラツク式のものが多かつたにせよ、原判決は右訴外人の建設した家屋が臨時的なバラツク建物であつたという事実だけで本件土地の賃貸借が一時使用のため設定せられたものであると判断したものでなく、他の事情をも斟酌した上で叙上結論に到達したものであることその判文に照らし明白である。終戦直後の住宅事情が上告人主張のようであつたからといつて、バラツク式建物が築造された場合でも当事者が将来増改築さるべきことを予想していたものと解されなければならぬものでないこと勿論であつて、結局原判決には借地法第九条の解釈適用を誤つた違法あるものということはできず、論旨は理由がない。

(柳川 坂本 中村)

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